Q、建具の予算組みはどのようにしますか? A、障子や襖は、いったいいくらするのか? 私もこの会社に入っていなければ、見当もつかない話です。
高橋建具の場合・・・ 普通の障子で1枚24000円。 襖は両面張って1枚28000円です。 一方で、一見同じように見える襖も10万円ほどするものもあります。(シンプルな普通の障子でも、沢山作るところと、1つ1つ注文で作るところ、材料などでも価格の差がでてきます。) 建具の値段の違いの要因は3つあります。 1つ目は・・材料代の違い 例えば襖紙は、機械で漉いた紙が一般的で多く流通しており価格も手ごろです。 それに対して、手漉きのものや、からかみのような雲母擦りを施した紙は倍以上と、価格に大きな差があります。 2つ目は・・職人さんの手間賃 例えば、大きなマスの障子は1日でできますが、桟が何本も細かく入った障子は、1週間もかかりその分価格も高くなります。また襖でも、本襖となると紙を何枚も張り重ねるので、2週間くらいかかります。 3つめは・・・部品代の違い 価格を大きく左右する建具部品が3つあります 1、取手 2、鍵 3、ガラス 取手は、真鍮や鋳物などでできたものは、やはり高価で一般に普及しているものの何倍もの価格になります。 鍵も沢山種類があり、素材や性能により価格に大きな差があります。ガラスも多様で、防犯性能がついたものや、パターンガラスと言われるおしゃれな装飾ガラスはやはり高くなります。 取手や、鍵の値段が高いものは、やはりとても質も良いもので、頑丈で壊れにくく、使い込むといい感じに味がでてきます。
まずざっくりと高い仕様と手ごろな仕様の見積りを2種類出してもらいます。 そこから、自分の好みや、大事にしたいところ(デザインや素材感など)を建具店に伝えて話をしていくのがいいかと思います。 コストがない時でもあれこれ考えると、とてもいい感じに仕上がるものです。 ポイントは、少し多めに時間をかけて考えることです。 (建具を決めるのは奥深いところもあり、意外と楽しい作業です。せっかくの機会なのでじっくりと。) 1年に何件も建具を納めているので沢山の事例を見ていますし、 長年やってきているので、鍵や取手が長く使うとどうなるか?身をもって知っています。
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